第10回 職務形態別賃金体系

2010/9/4 16:00~18:00 静岡市内
参加5名(男2女3) 講師M(私)

■主な内容(資料一部抜粋)
・これまでの賃金体系
 1940年代中期~生活保障型(年功型) 1970年代中期~能力型(年功型)
 1990年代中期~成果型  2000年~成果型・能力型混在

・これからの賃金(職務形態別賃金体系)
 「仕事の価値や役割」と「成果の質や表れ方の違い」に応じて、その職務にふさわしい賃金体系にする
 中長期の人材育成の考え方を反映させる

・賃金設計
【モデルケース1 アップルカンパニー】
①現業職(仕事は定型的、成果は定量的) ②研究開発(非定型的、定性的) ③営業職(非定型的、定量的) ④事務職(定型的、定性的)

【モデルケース2 ある社労士事務所】
従業員8名(事務6、コンサル営業2)、中途採用、基本給と通勤手当のみ、営業は更に歩合給、基本給と昇給は所長が独断で決定、事務は担当業務が時々変わる、今後コンサル業に力を入れたい

【モデルケース3 ある地方銀行】
行員300名、新卒中心、業績厳しい、職能資格制度導入済み、基本給と諸手当、業績は賞与に反映、今後総合職と一般職の2コース制にしたい

・まとめ
 ・職務形態別賃金では、定型的業務は単一職務給、非定型的業務は範囲職能給をベースとし、人材育成の視点を反映させるのがポイント
 ・職務給は賃金が明確になるが、職務分析が必要で異動させづらく組織が硬直化しやすい
 ・職能給は異動させやすく運用しやすいが、年功的な運用・曖昧な能力定義になりがち
 ・実務では賃金の特性をよく理解し、さまざまな観点から賃金設計する必要がある
 ※参考図書 「役割・貢献度賃金」日本経団連人事賃金センター
         「賃金とは何か 戦後日本の人事・賃金制度史」楠田 丘

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